メモ

フーコー「物語の背後にあるもの」

……そういえばフーコーがジュール・ヴェルヌについてなんか書いていたっけなあと思い出して、本棚から『フーコー・コレクション』を引っ張り出して確認してみたら、「物語の背後にあるもの」という短めの文章でジュール・ヴェルヌのテクストがとる説話形態に…

ジャック・ランシエール『イメージの運命』

小説の描写のことを考えるときにきっかけになりそうことをメモ。というか、メモとも言いづらい混乱ぎみの走り書き。 ランシエールは「表象不可能なものがあるのかどうか」という論考のなかで、芸術の表象的体制そのものを基礎づけながらこの体制における諸芸…

大江健三郎のインタビュー記事

今朝の読売新聞の大江健三郎のインタビューから発言を抜粋。 《『水死』の父親は大江氏の父の実像とはすっかり違う。にもかかわらず「真実」の匂いがじつに濃い。 大江氏は「実際の出来事をいくら書いても、もはや本当の僕の歴史ではありません。私はこんな…

ヤーコブソン「言語の二つの面と失語症の二つのタイプ」

ヤーコブソンの概論的な記述によると、失語症の症状は言語の構造のふたつの極のあり方に相関し、またそれらに強く規定されているものらしい。ふたつの極っていうのは、いわゆる連辞と連合とかサンタグムとパラディグムというやつで、ヤーコブソンのここでの…

言葉の汀、汀の言葉/ソシュール『一般言語学講義』

ソシュールを読んでておもしろかったところをメモ(正確には、最初読んだときにはすっかり読み落としてしまっていて、気まぐれに読み返したらおもしろいと気づいたところ。本を読むのは人一倍時間がかかるくせに、反射神経がにぶいから、こういうことがよーく…