2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧
『アンリ・ブリュラールの生涯』を読み終える。 作家スタンダールと私人アンリ・ベールとを隔てて相互に適切な(お互いにとって安全な)距離をもうけたうえで、そこから十全に、安んじて回想録を記述することが可能となるような純粋な測量地点、そんな神のもの…
二年ぶりくらいに再読。おもしろかった。久しぶりに読んで気づいたけど、この小説の推理小説っぽい結構というのは、主人公のアドレセントな、まったくおっちょこちょいな奴と断じてかまわないような、惚れっぽかったり過度に思い込みの激しかったりする未熟…
ヤーコブソンの概論的な記述によると、失語症の症状は言語の構造のふたつの極のあり方に相関し、またそれらに強く規定されているものらしい。ふたつの極っていうのは、いわゆる連辞と連合とかサンタグムとパラディグムというやつで、ヤーコブソンのここでの…