2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ジャック・ランシエール『イメージの運命』

小説の描写のことを考えるときにきっかけになりそうことをメモ。というか、メモとも言いづらい混乱ぎみの走り書き。 ランシエールは「表象不可能なものがあるのかどうか」という論考のなかで、芸術の表象的体制そのものを基礎づけながらこの体制における諸芸…

高野文子「謎」

『モンキービジネスvol.9』に掲載の高野文子の『謎』。(正確には、ウォルター・デ・ラ・メアという作家のショートストーリーを柴田元幸さんが翻訳し、それを高野さんが自身による挿絵をまじえてあらためて「見る小説」のように再構成したもの。三者による合…

本秀康『ワイルドマウンテン』

このあいだ出たVol.8を最後に、とうとう『ワイルドマウンテン』が完結した。1巻の奥付けを確認すると初版が2004年だということなんで、この作品とも6年近いつきあいだったということになる。もっとも、連載が掲載されてた雑誌のほうにはまったく目を通して…

三好銀『海辺へ行く道 夏』

前からアマゾンのオススメのページを開くたびにやたらとこのマンガの書影が表示されて、絵柄の雰囲気も良さげだし、ちょっと気にはなっていた。ただ作者の名前もまったく見覚えがないし、もともとが見知らぬものにたいして手を出すのを躊躇しがちなたちなも…