下書き15日目


 14ページ目ほぼ終わりかけ。2コマ分残ってるけど小さいコマなんでこのあと寝る前にでもさっとやっつけてしまうつもり。
 下書き全体28ページ分の半分を終えるのに2週間以上かかった。なんやかんやでやっぱりひと月はかかってしまうんだろう。
 今描いている場面では、それまで描いてきたページとくらべて、効果線だとか描き文字、マンガ特有のいわゆる漫符なんかをわりあい多めに用いている。これがちょっと苦手な感じだ。描いていてどうも居心地がわるい感じがする。これはことばもいっしょだろうけど、マンガに固有の記号は、それまでつちかってきた体験において自分の中に堆積していった個人的な記憶であると同時に、基本的には他者のものだろう。それがことばを使うときにはあまり感じたことのない、かなりの抵抗を感じさせるのは、自分がマンガ的な記憶の保管庫の中からをこっそりこれを盗み出しているんじゃないかっていうある種の後ろめたさあるからだと思う。習慣的にマンガを描きつづけてればそんなことはなくなるのかもしれないけど。
 あと個人的には、漫符みたいなものは紙の上の嘘のできごとを本当らしく補強するような方向で働いていて、それもまた、後ろめたいことをしているというプチ罪悪感の原因になってるんじゃないか、とも感じる。このあたりは何かまだ考えるべきことがあるのかもしれない。