下書き12日目


 10ページ目の昨日の残しを終えて11ページに入ったところでまで。ネームの見直しとコマ割りの仕切りなおしに時間がかかってしまった。無駄なことをしてる。
 ネームは作業の進行上いちばん大きな指針になるものだけど、それを作ってる段階で安易なところに流されてしまってたんじゃ意味がない。その時点で自分が間違った方向に進んでるって気づけたんならまだリカバーできるけど、下書きに入った段階じゃケツがすでにかっちり決まっちゃてるもんだから修正も容易じゃない。実質不可能とみていい。できることはといえば、より悪くないほうへ向けての妥協案をかぎられた選択肢の中から選ぶことくらいだ。
 ネームを作ってる最中と今じゃ、その間ひと月たらずの時間だけど、じっさい経験値が変わってきてしまっていて、二週間前に自分に出したオッケーが今見るとずいぶん甘く見えてしまうってところもある。
 いちばん正しい道は、もういっそ一からネームを作り直すことなんだろうけど、それもつらいものがある。下手くそでもいいから、ともかく一度最後までやってみて、それで悔しい思いをしたなら次にまた、あたらしく別の作品を描いてみればいいんじゃないか。そういうことにしておこう。

 あとは、アカーキイの着るあたらしい外套のデザインをネットの画像を参考にみつくろってみたり。ロシア人がよくかぶってる印象があるあの耳垂れのついたちょっとかわいらしい帽子、あれウシャンカって名前らしいんだが、それなんかもここまでイメージだけで描きこんでたんでざっと確認してみたら、やっぱり思ってたものとはだいぶちがってた。トイプードルの耳みたいな感じを想像してたんだけど、もっとこう、帽子本体と耳当て部分とが機能的にきっちり分かれてる感じだった。そこらへんも今後は考慮して絵を描いたほうがいい。

 明日あさってと2連休なんで、遅れがちなペースをすこし挽回したい。